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言葉に生命力がある少年たちの話

私の1日はすごく長い。

朝起きて出勤して退社して寝るだけの毎日は、驚くほど時間が有り余る。そんな1日を5日続けたら休日が2日あって、また同じ長い1日が5日間ある。そもそも24時間中8時間睡眠を取っている時点で割と時間の無駄である。人類全員平等に24時間なのが申し訳ないくらいに時間が余っている。

 

「1日が24時間じゃ足りないよ」というあまりにストレートな言葉が多くの人の胸に響いたのは、きっとそれが作られた思いではなく本心からの言葉だったからなのだろう。きっと本当に時間が足りなかったのだ。24時間では間に合わないくらいやりたいこと、夢中になれる事が沢山あって、そしてそんな人生はもれなくキラキラなのだ。それが少年「山田かまち」の人生だったのだ。純粋に、そんな人生に憧れる。

 

人生を夢中で生きた少年の拙い言葉は多くの人の胸を打つのだ。そんな話。

 

「空が青いから白を選んだのです」という本がある。奈良の少年院の少年たちが授業で書いた詩の詩集である。(少年院の少年とか、詩の詩集とか、「腹痛が痛い」みたいで気持ちが悪いな)その余りに拙くてあまりに純粋な詩はきっと本心から書いたもので、だから私はすごく揺さぶられた。

「ぼくのすきな色は青色です。

つぎにすきな色は赤色です。」

書く事がなかったら好きな色について書いてみて、という教官の言葉を得て素直に書かれたこの言葉から、私達は何を思うのだろう。何かを思えるだろうか。

「僕はA君の好きな色を2つも知る事が出来て嬉しかった」

そんな美しい思考は、彼らの本心なのだ。24時間を夢中に懸命に生きている彼らの、心からの言葉なのだ。

 

山田かまちも奈良の少年たちも、まだ子供で未熟で未完成で、自分に正直で、感情に貪欲だ。毎日に無駄がなくて、本当に1日が24時間じゃ足りないといった感じが、すごく朗らかで、それがすごく、いい。そんな毎日の彼らだから、ストレートな言葉で人に影響を与える事ができて、拙い言葉が伝わるのだ。なぜ伝わるかって、毎日懸命に生きているもので、生命力が言葉に宿っているのだ。拙い彼らの世界は、とても広い。

無駄な時間が無いというのは生き方に余裕があることの表れなのかもしれないと、なんとなく思う。何かに夢中になって過ごすことは、心に余裕がある証拠なのだ。だからそれつまり、私には余裕がないのだなあと思う。私の毎日も私の言葉も、枯れていると自分で分かる。もっと寝る間も惜しむくらい、人生を楽しんでみたい。懸命に生きてみたい。まず8時間睡眠をやめたい。夢中で生きることすなわちそれは、人生に水をあげる余裕があるということなのだ。そうしたらもっと、キラキラした言葉を生み出す事ができるのでは、と、思う。

 

1番好きな本を久しぶりに読んだらそんなことを思ったので、ちょっと書いてみました。

「空が青いから白を選んだのです」は、本当にオススメです。

 

まあけど眠いもんはしょうがねえんだよな。そりゃ寝るわ。申し訳ないけども。